代表・看護師:青木創治郎

かけがえのないご家族と「家で暮らす」という素晴らしさを一人でも多くの方へ

代表
青木創治郎

この施設を立ち上げたきっかけ

23歳のとき、父親を心筋梗塞で亡くしました。それが今の私を作る全ての始まりです。

父は亡くなる1年前に大腸癌を宣告され、もはや手の施しようがないほどの段階でした。父はがんに加えて重いうつ病を患い、家族の前で何度も自殺未遂を繰り返すようになりました。血だらけで救急搬送される父の姿を目の当たりにしながらも、自分の中にこみ上げてくるのは父に対する恐怖ではなく、「がん」という病が私たちを覆っていく底知れぬ深い闇への恐ろしさでした――。最終的には父は心筋梗塞で亡くなりましたが、残された私たち家族にも深い後悔の念が刻まれることになりました。『もっとできることがあったのでは』――何度この疑問に苦しまされたことでしょう。当時の私は普通の会社勤めをしていて医療の世界とは無縁でした。

父と共に闘ったあの騒乱の日々の中で痛感させられたのは「あのとき、一緒に思いを支えてくれる他の誰かがいたなら、もう少し前を向いて父と向き合うことができたのではないか?」という、今となってはもう取り返すことのできない歯がゆさです。自分の身を持って体験したこの忘れられない悔しさを、『どうか人のために尽くせる力に変えたい』―そんな半ば祈りにも似た強い思いに突き動かされるようになりました。

会社員を辞め、看護学校に通い医療者としての第一歩を踏み出すこととなりました。あれから10年、がんセンターや病院勤務等を経て看護師としての必要なスキルを自分なりに積み上げ、今回「ユニケア訪問看護リハビリステーション 葛西」を立ち上げるに至りました。がんはご本人はもちろん、家族にも深刻なダメージを与える重大な病です。身近な人、大切な人だからこそ深く思い悩み、一人一人が答えのない問いを考えさせられる苦しい時間が続きます。大切な誰かが辛い思いを抱える姿を見るのは耐え難いことです。ご自宅でケアをされているご家族の不安な気持ち、これからどうなっていくのかという漠然とした恐怖心などを少しでも和らげるお手伝いをしたい!愛する家族と「家でともに暮らす」という選択を支える温かな看護を提供したい!と強く感じました。当事者となった私だからこそ力になれることがあるはずです。今のこと、これからのこと。ご家族と手を取り合いながら心を寄せ合うケアを実現したいと考えています。

私達が大切にしていること

ご自宅で暮らされている医療処置の必要な方やがんの終末期の方、人工呼吸器を常時必要とされる方、パーキンソン病や小児の方など幅広い方にご利用いただいています。それぞれのご自宅にお伺いし、医療的な処置や経過管理を行うことが私たちの主な仕事です。病院看護と訪問看護の大きな違いとしては、医療的な処置だけでなく生活者として生きている人の視点です。病気を抱えながらも私たち看護師が関わることで、その方がいままで過ごされてきた生活に近づけることができます。それが訪問看護の価値であり意義です。病気と共存しながら生活の質を上げることや、ご家族との最良の合致点を見つけ出すことが私たちの目指すべき場所です。“当たり前の生活”という言葉は使い古されながらも非常に難しい現実です。どうすれば今までの生活を守ることができるのか?何度現場に出ても、どれだけ経験を積んでも突き付けられる永遠の課題です。ご本人とご家族、そして私たちの三者で手を取り合い考え続けること。それが私たちにしか果たせない重要な役割だと感じています。家族支援のあり方もご本人に対するケアと同等の重みで向き合わなければならない問題です。利用者さんたちと直接対話しながら、現場の温度を肌で感じ取れるようにこれからも真摯に取り組んでいきます。

この仕事を通じて得られるもの、やりがいや充実感を感じる瞬間

利用者さんのご自宅にお伺いしている時間は、100%その方のためだけに力を尽くせます。ご家族との連携、他職種との協力も必須ですし、その方の人生の一部分に直接的に関わっているという手ごたえがあります。その分、責任も重いですが、これほど大きなやりがいのある仕事は他にはないと思います。利用者さんだけでなくご家族の健康的なあり方も常々考えさせられます。まずご家族が笑顔でなければ利用者さんをお支えすることはできません。虐待にも繋がりかねない深刻な問題です。そういった意味では、ご家族からいただく私たちへの「ありがとう」の言葉は大変ありがたく、私たちの日々の励みとなっています。特に終末期を迎えられている利用者さんとご家族は、穏やかな日常を過ごしたいと切に願っておられます。みなさんの温かで静かな笑みを垣間見る際には大きな充実感が得られます。「力になってくれてありがとう」「あなたがいてくれてよかった」といった直接的な言葉には勇気をもらい、「もっとできることを見つけたい!」という思いが奮い立たされます

私達がめざしているもの

ご依頼を受けてご自宅に招き入れていただいて初めて知る現実があります。例えば、虐待を受けられていたような跡が見受けられたり、ごみ屋敷のような惨状の中で過ごされている方も決して少なくありません。辛い現実と交差するたび、いつも感じるのは「もっと早く介入することができたなら状況を変えることができたのでは」という悔しさです。利用者さんだけでなく、健全な家族関係のあり方などにも手を差し伸べる何かができたのではと無念に思うのです。この事務所をあえて一軒家にしたのも、そういった助けを求める誰かの駆け込み寺のような存在になりたいという思いからでした。お元気なうちから地域と繋がる交流の場として、もっと「人と繋がる」ということの楽しさと意味を一人でも多くの方に知っていただきたいのです。認知症や大病を抱えてからではその大切な一歩が踏み出しにくくなってしまいます。それは高齢者だけでなく、難病や障害を抱えられたお子さんを支えるご家族の方にも同じように言えることです。「地域で繋がり、お互いを見守れる環境を目指したい」―その思いで事務所を立ち上げました。地域にとっての情報発信基地としてもご利用いただけるよう、これからさまざまなイベントや企画をスタッフと実現していく予定です。

ユニケア訪問看護リハビリステーションはこんな職場

ここにいるスタッフたちはまるで家族のような関係性です。熱い思いを胸に秘めたメンバーばかり。医療者としての言葉遣いや態度を含め、コミュニケーションや信頼関係の築き方にも常に意識高く学びあうことができる仲間たちです。些細なことも自分のことのように喜び、悲しむことができる人間味あふれた愛すべきチーム!真剣に議論したり意見交換する場も大切にしている職場です。

こんな方と一緒に働きたい!!

優しい気持ちを持っている方がなによりですね。利用者さんに対して真剣に関わることができる人を求めています。「人のお世話をするのが好き!」と言った純粋で根本的な部分をぜひ大切にしていただきたいと思います。3年以上の経験があれば、訪問の仕事が初めてという方であっても十分対応できる職場です。訪問看護の現場では、いくら医療的な知識や技術に長けているからと言ってそれで満足なケアが提供できるかというと決してそうではありません。経験を積んだ方でも必ず何か新しい発見を得られる職場です。人を深く観察する力、コミュニケーション力も問われる仕事です。初心者の方には教育体制も充実しており、研修や勉強会も意識して設けています。スタッフがしっかりご指導いたしますのでご安心ください。基本的には定時で帰れる職場ですので、子育て中の方も無理なく自分のペースで働きやすい環境です。お子さんの預け先に困られているようでしたら、一緒に事務所にお通いになられても構いません。まずはお気軽にお問合せいただければと思います。

理学療法士・村竹 啓悟

 

Q.ユニケアに入社したきっかけ、決め手を教えて下さい。

A.実はネットで見つけました。幾つか応募をしたのですが、ここが一番早く対応してくれました。実際に面接に来て、昭和な一軒家で雰囲気も良く、スタッフの方たちがとても温かく感じました。その時期は、他の訪問看護ステーションに居たのですが、雰囲気が全然違いました。当時から雰囲気がとても良く、対応も早くしてくれたので、ユニケアに決めました。

 

Q.現在のお仕事内容と、大切に考えていることを教えて下さい。

A.理学療法士の仕事をしています。仕事に携わるすべての職員が、利用者様には勿論、ケアマネ様や他機関の方々へ、良い関りが出来るように気を付けています。この仕事は1人では成しえない仕事です。信頼関係はとても大切ですし、そのために礼儀も大切だと思います。また自分の身体も大切です。自分が健康でなかったり、どこかに痛みがあったりすると他者の小さな変化に気が付けないこともあります。心身共に健康であることも大切だと思います。

 

Q.この仕事を通じてやりがいや充実を感じる瞬間を教えて下さい。

A.利用者様が良い方向へ変わったと感じる時や、関わっていく中で表情が明るくなった等の実感が出来る時です。利用者様の表情も明るく、動作も良くなり「動きやすくなった!こうすれば良かったのか」と声を上げて頂いた時はやりがいや充実感を感じます。利用者様だけでなく、ご家族様の表情が最初と比べ、とても柔らかくなったり、楽しいお話をして下さったり、プライベートな相談をしてくれたり、信頼して下さっているのが分かるときは、嬉しいですし、やりがいを感じます。

 

Q.仕事を通じて感じる自分の成長はどのようなものですか。

A.私は以前、病院で働いていたのですが、その時よりも医療知識がついたと思いますし、広がりが出たと感じます。訪問の特色として、その方の「家」の中に入るので気遣いや、礼節、関りの仕方なども、病院と比べると全然違います。話す内容もだいぶ変わり、より相手のことを考えるようになりました。ユニケアで仕事をするようになってから、自分で考えて行動に移す場面が大きくなったと思います。

 

Q.これからの目標や達成してみたいことは何ですか。

A.嚥下へアプローチ出来るようにしていきたいと思います。それは言語療法士の領域ですが、訪問だと利用者様やご家族様には領域は関係ないので、自分の力として付けていきたいと思っています。

 

Q.職場の風土や雰囲気を教えて下さい。

A.とにかく明るい職場です。自分だけでなく、皆でワイワイやっています。時には利用者様のことで熱く語ることもあります。メリハリがあって、スタッフ同士でもお互いを思いやり、気配りができる職場だと思います

 

Q.この仕事に向いている方や、「こういう人と一緒に働きたい」と思われる方はどんな方ですか?

A.明るくて、協調性のある人が良いと思います。向いているのは、人と関わるのが好きな方です。そして、自転車移動やバイクの移動が苦にならない方ですね(笑)。自転車やバイクの移動は、外の空気を吸いながら運動にもなるので、とても良い気分転換になりますよ!

看護師・杉山 実希

 

Q.ユニケアに入社したきっかけ、決め手を教えて下さい。

A. 学生の頃から在宅に興味があり、病院で経験を積んだら訪問看護がやりたいと思っていました。幾つかのステーションの見学に行きましたがユニケアは圧倒的に居心地が良かったです。アットホームな雰囲気で、先輩の皆さんが優しく、尊敬できる方ばかりでした。また、駄菓子屋もあり、地域の方と交流できることも魅力でした。

 

Q.現在のお仕事内容と、大切に考えていることを教えて下さい。

看護師の仕事をしています。利用者様のお宅での体調管理や、必要に応じて清潔ケアをしたり、排便のコントロールや、点滴の管理などを行っています。

大切にしていることは、相手の思いに寄り添ったケアをすることです。ご自宅で療養されている利用者さんとご家族は様々な不安や苦痛を抱えていらっしゃいます、その方がどんな思いで何を望んでいらっしゃるかを確かめながら、それに応えられる関わり、ケアの提供が出来るよう努力したいと思っています。また、その方の強みを引き出す関りがしたいと思っています。例えば認知症があり口数が少なく表情の乏しかった方でも、その方の大好きなことや得意なことに触れると、生き生きとした笑顔で語って下さいます。疾患や年齢によって出来なくなってしまうこともありますが、最後までその方が持っている強みを生かして、その方らしく過ごすことを支えていきたいと思っています。

 

Q.この仕事を通じてやりがいや充実を感じる瞬間を教えて下さい。

A.感謝の言葉を頂いた時です。ターミナルの方は最期まで住み慣れた家で、家族に見守られる中で、私たちはそれを支えることができます。その人らしく、…例えば、音楽が好きだったら、大好きな音楽を流したり、また時には意思決定において難しい選択もありますが、ご本人ご家族が話し合って決められた決断を尊重し、本人が望まれていることをできるだけ叶えたいと、と思っています。100%は難しく毎回悩みますが、少しでも近づけたいと思いますし、ご家族も色々な辛いことも含め、徐々に受け入れながら進んで、最後には「良かった」と言って頂けると、言葉では表現できない熱い気持ちになります。

Q.仕事を通じて感じる自分の成長はどのようなものですか。

A.コミュニケーションの取り方は成長したと思います。以前は、自分のペースで話を聞いていましたが、今は相手の方に合わせて話を聞くことが出来るようになったと感じます。

先輩からの話を聞いたり、コミュニケーションの本を読んだり、フィードバック面談で上司のアドバイスを頂いたりして、課題を見つけて勉強をしました。相手の方が頭に思い浮かべていることをイメージしながら話をしたり、頷きやリアクションの大切さを知り、より共感できるようになったと感じます。また、多くの方と関わり、経験を重ねるなかで、私のコミュニケーションの幅も広がったように感じます。

 

Q.これからの目標や達成してみたいことは何ですか。

A.『ユニケアらしさ』にある、「またこの人に来てほしい」と利用者様に思って頂ける存在に近づけるように努力したいと思っています。そのために、今後も看護の知識や技術を勉強したり、コミュニケーション技術を高められるように日々頑張りたいと思います。そして、地域の方々が集まれる温かい居場所をもっとつくっていきたいです。

 

Q.職場の風土や雰囲気を教えて下さい。

A.もう、楽しいです!(笑)皆優しくて、人間関係の悩みはありません。普通の雑談の中や、カンファレンスで話す中でも、皆、とても面白く、熱く語ることができます。

 

Q.この仕事に向いている方や、「こういう人と一緒に働きたい」と思われる方はどんな方ですか?

A.在宅は病院よりも1人ひとりの方とじっくり関われる環境だと思うため、患者様とお話をするのが好きな方、「その人らしさ」を大切にする看護をしたいと思う方が向いていると思います。

優しく温かい方と一緒に仕事が出来たら良いな、と思います。ユニケアは、本当に働きやすく、利用者様のために働ける職場です。在宅に興味のある方、ご自宅での生活を支えたい!と思う方、ぜひ、ご応募お待ちしています。宜しければ駄菓子を買いにいらして下さい♪